キャプティブを活用した自家保険ファイナンス
-保険リスクのトータルコストを削減する-
2025年3月収録
毎月2回配信(1日と15日に配信開始)視聴期間1か月
開講日:2025/05/01
講 師:
申込締切日:4月28日(月)
キャプティブは主として自家保険を実現するためのエンティティです。換言すれば、キャプティブを理解することは自家保険を理解することと同義です。
企業価値の維持・向上のためには、リスクマネジメントの財務的解決手段であるリスクファイナンスという視点でリスク保有とリスク移転を適切に使い分ける必要があります。「リスク」を予定損害額の「ボラティリティ」としてとらえ、保険をエクイティファイナンスあるいはデットファイナンスと同列に扱うことで、自社あるいは保険会社の資本コストに基づく「リスクコスト」を基準(ものさし)にしてリスク保有とリスク移転のバランスを検証することができます。また、リスク移転の手段として保険と他の金融手法を直接比較することも可能になります。これらのフレームワークはキャプティブを活用して自家保険を行うかどうかを定量的に評価する上で欠かすことができない考え方です。
本講座は、リスク保有とリスク移転の最適な組み合わせの意義と価値、キャプティブを活用した自家保険ファイナンスの意義と価値を学ぶものです。キャプティブ・会計・ファイナンス・国際税務に関して一定の知識がある方には理解しやすい内容ですが、それ以外の方にとっても決して理解できない内容ではありません。尚、本講座を受講する方には下記参考書籍に事前に目を通しておくことをお勧めします。
(参考書籍)
中央経済社「リスクマネジメント」(著 柳瀬 典由、石坂 元一、山﨑 尚志)
中央経済社「プロが教えるキャプティブ自家保険の考え方と活用」(著 マーシュ ブローカー ジャパン株式会社)
前編では、リスク保有とリスク移転それぞれの有用性・経済合理性をコーポレートファイナンスの観点から説明し、それらを組み合わせたファイナンス戦略が最適(望ましい)ことを示します。その上で、リスク保有とリスク移転のバランスが最適となる組み合わせを検証する上で必要な、「リスク許容額」、「リスク定量化」、「リスクコスト」の考え方と実践例を説明します。最後に、キャプティブが達成できることを見ながら、リスク保有の手段としてキャプティブを活用する理由を確認していきます。
後編では、リスク保有戦略のフレームワークに基づき、キャプティブ自家保険のリスクコストを評価するフィージビリティー・スタディーの実際を概観します。その後、キャプティブ自家保険を検討する際にいくつか見舞われる落とし穴や誤解あるいは注意点に触れながら、キャプティブに関する会計、財務、税務などの各論点あるいはキャプティブ自家保険特有のリスクコスト算出ロジックを具体的に解説します。最後に、ドミサイル選択におけるポイントと、キャプティブ保険会社の設立・運営における実務面でのポイントを見ていきます。
7.キャプティブが達成できること
1.キャプティブ導入の流れ
2.効率的なキャプティブ活用
3.キャプティブに関する会計面の特徴
4.キャプティブに関する財務面の考察
5.キャプティブに関する税務面の論点
6.キャプティブに関するリスクコスト算出のロジック
7.キャプティブ・ドミサイルについて
8.キャプティブの設立・運営
マーシュ ブローカー ジャパン株式会社
リスク ファイナンス アドバイザリー
プラクティスリーダー、シニア バイス プレジデント
田嶋 英治(たじま えいじ)氏
略 歴
1989年 3月 中央大学法学部法律学科 卒業
1989年 4月 富士火災海上保険株式会社 入社
1992年 5月 米国College of Insurance 卒業
Professional Diploma in Risk and Insurance 取得
1992年 7月 シカゴ所在American Fuji Fire & Marine Insurance Co., Ltd. 転属
現地保険会社の特約再保険アンダーライティング担当
1995年 9月 マーシュ・アンド・マクレナン株式会社(現マーシュ ジャパン株式会社)入社
外資系企業の保険プログラム構築、コンサルティング、再保険仲介業務担当
2000年 4月 マーシュ ブローカー ジャパン株式会社 転属
日系企業の保険プログラム構築、コンサルティング、再保険仲介業務、
キャプティブに関するアドバイザリー・設計・構築・決済・運営担当
2005年 1月 キャプティブ・スペシャリストとして確率モデルや統計的手法を駆使した
事業予測、キャプティブ設立・運営アドバイザリー業務を担当
2016年 1月 キャプティブ自家保険のアドバイザリー業務に加えて、
リスク・アナリティクスのアドバイザリー業務を新たに担当
現在に至る。
専門資格等
1996年8月 AICPCU/IIA 主管のAssociate in Reinsurance 取得
2002年4月 日本アクチュアリー会研究会員
外部講演、多数
PC(Mac OS High Sierra 10.13以降):FireFox(最新版), Google Chrome(最新版), Safari(最新版)iPad、iPhone(iOS 14.0以降):Safari(最新版)
Android (8.0 以降):Google Chrome(最新版)
この講座は毎月2回開講しています。
- 配信開始日:毎月1日&15日、視聴期間1か月
- 申込締切日:配信開始日(1日、15日)の2営業日前
- 開講日の1営業日前に、受講に必要なIDとパスワードをメールでお知らせいたします。
- 研修窓口でおとりまとめをしていらっしゃる場合は、貴社社内掲示板(教育・研修関連)等をご確認の上、貴社のお申込み方法に従ってください。
- お申込者と受講者が異なる場合、または複数名お申込みの場合は、お申込み受付メールと別に「受講のご確認」メールが届きますので、そちらに記載されたURLにアクセスの上、受講者氏名のご入力をお願いいたします。